三沢市 ヒントを活用した避難所運営訓練
避難所運営を通じ、地域における中学生の係りを学ぶ

避難所運営訓練を通した地域コミュニティ再生事業

中学生も参加して避難所運営訓練スタート
実施風景 三沢市総合防災訓練の一部として、三沢市立第五中学校を会場に避難所運営訓練を実施しました。事前打合せ会議を行った避難所運営委員のほか、当日参加の地域住民、三沢市立第五中学校の1年生が参加しました。
避難所運営委員長あいさつ
実施風景開催にあたって、田鎖運営委員長があいさつをしました。避難所運営委員の皆さん、中学生の皆さん、全員で安心できる避難所づくりをめざして頑張りましょう。
避難者の受付・避難者カードの記入
実施風景この避難所にやってくる人全員が受付をし、避難者カードの記入をします。当日参加者の地域住民の皆さんも避難者カードを記入し、受付をしました。総務・情報班が受付を対応し、避難者数・性別・年代別の集計を行いました。
当日参加者・中学生の班分け
実施風景今日の訓練の流れと班別の内容について説明を聞き、当日参加者と中学生の皆さんは「総務・情報班」「物資・施設管理班」「要援護者・女性配慮班」「給水・給食班」の中から自分がやってみたい班を希望しました。班分けではバランスも大事です。
アルファ化米の公開デモンストレーション
実施風景給水・給食班の避難所運営委員の皆さんは男性が勢ぞろい。炊き出し初体験でしたが、防災士がリードしながら、お湯を注ぐだけでできるアルファ化米の作り方を参加者の皆さんにお見せすることができました。
総務・情報班【避難所ルールの検討】
実施風景避難所を健康かつ衛生的に安心して過ごすことができるように避難所のルールを検討しました。中学生の皆さんも自分の立場だけでなく、避難所にいるさまざまな立場・年代の人のことを考慮して、意見を出し合いました。
総務・情報班【情報掲示板の設置】
実施風景避難所に情報掲示板を設置し、災害状況、避難者の性別・年代別の人数を掲示しました。このほか、避難所からのお知らせや生活情報、行政からのお知らせなどが掲示されます。
要援護者・女性配慮班【各スペースづくり】
実施風景避難所運営委員がリーダーとなり、「要援護者スペース」「オムツ替え・ミルク・子どもスペース・DV被害女性スペース」「洗濯物干し場」をつくりました。リーダーが中学生に説明をし、中学生の皆さんも知恵を出し合い、スペースづくりを行いました。
要援護者・女性配慮班【パーテーションを駆使して細かな配慮スペースづくり】
実施風景パーテーションを駆使して、オムツ替えスペースやミルクスペース、子どものためのスペース、DV被害女性用のスペースづくりを行いました。各スペースには必要な備品もセットします。
物資・施設管理班【一般避難所づくり】
実施風景物資・施設管理班は体育館後方に居住用スペースをつくりました。ブルーシートで区分けを行い、パーテーションや段ボールパネルを活用してプライバシーの確保にも努めました。男女別の更衣室や簡易トイレなども設置しました。
給水・給食班【アルファ化米のパック詰め・顆粒みそ汁づくり】
実施風景中学生の皆さんが避難者数分のアルファ化米(五目ごはん)をパック詰め作業しました。衛生面に気を配りながらみんなで作業をしました。顆粒みそ汁も味の濃さを調整しながらお湯の量を調整してつくりました。
給水・給食班【昼食の配食】
実施風景人数分用意できた昼食を給水・給食班の皆さんが配食。順番に並んで昼食をもっていきます。昼食は共有スペースで班ごとに座っていただきました。
三沢市総合防災訓練・市長統監
実施風景三沢市総合防災訓練の一部として今回の訓練を行ったため、市長が統監に訪れました。市長はじめ市の防災関係者の皆さんに、避難所運営委員と当日参加者・中学生の皆さんがとりくんだ避難所づくりの様子や各スペースについて小山内実行委員長が市長に説明しました。
三沢市総合防災訓練・市長講評
実施風景昼食後、グラウンドで開催する三沢市総合防災訓練の市長講評を聴講しました。グラウンドには三沢市総合防災訓練に参加している全団体・機関の皆さんが集合し、さまざまな訓練が行われていたことを知りました。
救援物資の配付
実施風景最後に、救援物資の塩飴とウェットティッシュを受け取って、中学生の皆さんは本日の訓練終了。この後、避難所運営委員の皆さんが避難所閉鎖に伴う片付けを行いました。
避難所運営委員によるふりかえりワークショップ・避難所運営方針の発表
実施風景今回の訓練をふりかえって、避難所運営委員の皆さんが避難所で求められるリーダーシップについて、そして避難所の運営方針などを話し合いました。中学生など若い世代や女性のリーダー育成が必要であること、またリーダーには決断力と判断力が必要であり、それは誰もが普段から培っておくことが大事であることが議論されました。
 最後に避難所運営方針を話し合い、「みんなにやさしく、ルールを大切に」と「女性・高齢者・子どもが主体的に運営する全員参加型の明るい避難所」の2つが掲げられました。

男女共同参画の視点を取り入れた『安心避難所づくり』4年間の取組み記録

男女共同参画の視点を取り入れた『安心避難所づくり』4年間の取り組み記録 表向きは「安心避難所運営訓練」という防災訓練ですが、本事業の意義は男女共同参画の視点を持つ住民の育成とまちづくりです。固定的な性別役割分担意識に起因する困難が様々に生じた被災体験に学び、誰もが安心して暮らせるコミュニティーとしての再生を、住民自身の手で果たせるようになることを最終目的として取り組んできました。
この「4年間の取組み記録」を参考にし、今後、沢山のまちや地域で「安心避難所づくり」に取組まれ、災害・復興における住民主体のコミュニティの再生に繋がることを祈念するものです。

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男女共同参画の視点を取り入れた『安心避難所づくり』4年間の取り組み記録

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第1章 4年間の事業展開 第2章 避難所運営訓練を通じた学習成果 第3章 「学び」から「実践」へのプロセスの成果 第4章 寄稿 地域における取組みの成果と今度 第5章 まとめ 新聞から見る取組み 実行委員会名簿

「安心避難所づくり」実施モデルカード

平成27年度に3市2町で実施した「避難所運営訓練」を、実施主体・形態の違いなどを示した実施モデルカードを作成しました。各自治体や自主防災組織がそれぞれの地域の特性にあった形を選択し、参考にしていただければと思います。
※ご自由にダウンロードしてお使いください。
おいらせ町:地域住民が主体となりながら運営委員会で事業内容を練り上げていく
青森市:町内会の女性が中心になりながら組織された運営委員会
三沢市:公民館を拠点にし、自主防災会が中心となって地域住民ととも手に実施
八戸市:公民館を拠点にし、自主防災会が中心となって地域住民とともに実施
階上町:中学校の学校行事に位置づけながら住民とともに訓練を実施

男女共同参画の視点を取り入れた『安心できる避難所づくり』3年間の取組み

男女共同参画の視点を取り入れた『安心できる避難所づくり』 東日本大震災から4年。その教訓を次につなげるために取り組んだ、「男女共同参画の視点を取り入れた『安心できる避難所づくり』」。  その目的は、(1)研修や実践を通して、男女のニーズの違いへの配慮等が避難所生活において必要であることなど、男女共同参画の視点からの災害対応について理解を深める。(2)災害時における女性の参画と女性リーダーの育成をめざす。  取組んだ「避難所運営訓練」により、参加者それぞれの気づきや体験のひとつひとつが男女共同参画社会の形成につながることを実感できました。3年間の取組みや成果をまとめましたので、ぜひ、ページを開いていただければ幸いです。
男女共同参画の視点を取り入れた『安心できる避難所づくり』3年間の取組み

男女共同参画の視点を取り入れた「安心避難所づくり」ハンドブック

「安心避難所づくり」ハンドブック 東日本大震災を契機に、防災・復興の各段階において、男女のニーズの違いなど男女双方の視点に配慮した体制づくりの必要性が再認識されました。
県は、青森市及びおいらせ町において住民の方たちと一緒に「安心できる避難所づくり」をテーマにワークショップを実施し、男女共同参画の視点から防災・復興における課題解決に取り組んだ結果を反映させ、このハンドブックを作成しました。
御活用に当たっては、青森県ホームページよりダウンロード可能です。 青森県庁HP 男女共同参画の視点を取り入れた「安心避難所づくり」ハンドブック

男女共同参画の視点を取り入れた安心できる避難所づくりヒント集

安心できる避難所づくりヒント集避難所生活が長引いた時、少しでも心地よい環境づくり、多様な人たちに配慮した避難所運営ができるよう、訓練を繰り返すことが大切です。
そして、それは地域のリーダーの育成と地域コミュニティの再生にもつながります。 男女共同参画の視点を取り入れた安心できる避難所づくりヒント集

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